今や、LINEは日本人の8割以上が利用する、もっとも身近なSNSです。そのLINEに広告を出すことは、多くの潜在顧客にアプローチできる絶好のチャンスと言えます。しかし、ただ闇雲に広告を出しても成果は出ません。重要なのは、正しい手順と効果的な戦略を知ることです。
この記事では、初心者でも迷うことなくLINE広告を出稿できるよう、アカウント開設から審査、そして広告配信後の運用まで、具体的な7つのステップに分けて徹底的に解説します。さらに、成功するための3つの秘訣もお伝えします。
このロードマップを最後まで読めば、あなたは自信を持ってLINE広告をスタートできるでしょう。
目次
はじめに:LINE広告で押さえておくべき基本の「キ」

LINE広告の出稿を始める前に、まず知っておくべき3つの基本事項があります。これらを理解しておくことで、その後の設定や運用がスムーズに進みます。
1. LINE広告の仕組み
LINE広告は、「キャンペーン」「広告グループ」「広告」という3つの階層構造で成り立っています。この階層を理解することが、適切な広告設定の第一歩です。
- キャンペーン(目的と期間を設定): 広告配信の「目的」と「期間」を決めます。例えば、「ウェブサイトへのアクセス数を増やす」や「商品購入を促す」といった、一番大きなゴールを設定する場所です。
- 広告グループ(ターゲットと予算を設定): ターゲットとなるユーザーや、広告の予算、入札単価などを設定します。「キャンペーン」の目的を達成するために、どのようなユーザーに、いくらお金をかけて広告を見せるかを決めるイメージです。
- 広告(画像や動画、テキストを作成): 実際にユーザーに表示されるクリエイティブ(画像、動画、テキスト)を作成します。ここで魅力的な広告を作ることが、ユーザーのクリックやコンバージョンにつながる重要な鍵となります。
この階層構造を理解して設定を進めることで、論理的に広告を設計でき、目標達成に向けた最適な運用が可能になります。
2. ターゲティングの種類
LINE広告の大きな強みの一つが、精度の高いターゲティングです。ユーザーの年齢、性別、地域といった基本的な情報から、興味関心、さらには過去の行動履歴まで、さまざまなデータに基づいて細かくターゲットを設定できます。
- デモグラフィックデータ: 年齢、性別、地域、OSなどの基本的な情報。
- 興味関心: 趣味や関心事(グルメ、スポーツ、ファッションなど)に基づくターゲティング。
- オーディエンス: ウェブサイトを訪問したことがある人や、LINE公式アカウントの友だちなど、特定のユーザーに絞ったターゲティング。
これらの設定を使いこなすことで、自社の見込み顧客に効率的に広告を届けられます。
3. LINE広告の掲載場所
LINE広告は、LINEアプリ内だけでなく、様々な場所に表示されます。
- トークリスト: LINEアプリを開いて一番最初に目にする画面。最も多くのユーザーにリーチできる場所です。
- LINE NEWS: 最新のニュースをチェックする際に表示されます。
- LINE VOOM: 動画やショートムービーを投稿・視聴できるプラットフォーム。
- LINEマンガ・LINEポイントクラブ: LINEの関連サービス内にも広告が表示されます。
- LINE広告ネットワーク: LINEと提携している外部アプリやウェブサイトにも広告を配信できます。
このように多くの掲載場所があるため、幅広いユーザーにリーチできるのがLINE広告の魅力です。
第1章:LINE広告出稿前の3つの必須準備

LINE広告を始めるには、事前の準備が欠かせません。この章では、スムーズに広告を始めるための3つのステップを解説します。
1. LINE Business IDの取得と広告アカウントの作成
まず最初に、LINEのビジネス向けサービスを利用するための共通アカウント「LINE Business ID」を作成します。すでにLINE公式アカウントなどを運用している場合は、このIDでログインできます。
次に、LINE広告の管理画面にログインし、「広告アカウント」を作成します。この際、以下の情報を正確に入力してください。
- ビジネスタイプ: 法人または個人事業主
- 法人番号: 法人の場合
- 請求先情報: 担当者名、電話番号など
- 広告主情報: 会社名、ウェブサイトのURLなど
特に、広告主名やウェブサイトURLは審査に大きく影響するため、正確に入力することが重要です。
2. LINE Tagの設置
LINE広告の効果を正確に測るために、「LINE Tag(ラインタグ)」の設置は必須です。これは、ウェブサイトに埋め込むことで、広告経由でサイトを訪れたユーザーの行動を計測するためのコードです。
LINE Tagには主に以下の2種類があります。
- ベースコード: ウェブサイトのすべてのページに設置する基本的なタグ。
- コンバージョンコード: 商品購入や問い合わせ完了など、目標とする特定のページにのみ設置するタグ。
これらのタグを正しく設置することで、広告がどれだけの成果を上げたのかをデータとして可視化できます。
3. 支払い方法の設定
最後に、広告費を支払うためのクレジットカードを登録します。LINE広告の支払い方法はクレジットカードのみです。
- 支払い方法: クレジットカード
- 注意点: 3Dセキュアに対応したカードを用意しましょう。これは、オンライン決済時のセキュリティを高めるための本人認証システムです。
これらの準備が整ったら、いよいよ広告の設定に進みます。
第2章:実践!3つのステップで広告を作成する

いよいよLINE広告の心臓部、キャンペーン・広告グループ・広告の作成方法を解説します。この3つのステップを順番に進めていきましょう。
1. キャンペーンを作成する
管理画面から「キャンペーンを作成」をクリックし、広告の「目的」を設定します。目的は後から変更できないので、慎重に選びましょう。
- ウェブサイトへのアクセス: サイトへの流入数を増やしたい場合。
- ウェブサイトコンバージョン: 商品購入や問い合わせ、資料請求などを増やしたい場合。
- 友だち追加: LINE公式アカウントの友だちを増やしたい場合。
- アプリのインストール: アプリのダウンロード数を増やしたい場合。
目的を選んだら、キャンペーン名、掲載期間、予算などを設定して保存します。
2. 広告グループを作成する
次に、キャンペーンの目的を達成するための具体的な「広告グループ」を作成します。
- 広告グループ名: 自分で管理しやすい名前をつけましょう。
- ターゲット設定: 年齢、性別、地域、興味関心など、広告を届けたいユーザー層を細かく設定します。最初はあまり絞り込みすぎず、広めに設定して様子を見るのがおすすめです。
- 配信先: 広告の掲載場所を選択します。初心者の方は「自動配置」を選ぶと、最適な場所に自動で配信されます。
- 予算設定: 1日の予算や入札単価を設定します。
このステップで、誰に、どこに、いくらで広告を見せるかという戦略の土台が決まります。
3. 広告(クリエイティブ)を作成する
いよいよユーザーが目にする広告部分の作成です。
- 広告フォーマット: 画像(静止画)、動画、カルーセル(複数枚の画像や動画)、画像+テキストなど、様々な形式から選びます。
- 画像・動画: ユーザーの目を引くような魅力的なクリエイティブを用意しましょう。
- タイトル・テキスト: ユーザーに何を伝えたいかを明確にし、簡潔で訴求力のあるテキストを作成します。
タイトルには、ターゲットが「自分ごと」と感じるようなキーワードを入れると、クリック率が上がります。広告文では、商品やサービスの強みやメリットを具体的に伝え、ランディングページ(LP)との整合性を保つことが大切です。
審査が完了すれば、いよいよ広告が配信されます。
第3章:LINE広告を成功に導く3つの秘訣

広告配信が始まったら終わりではありません。ここからが本番です。LINE広告を成功させるために、絶対に押さえておきたい3つの秘訣を伝授します。
1. データに基づいたPDCAサイクルを回す
広告配信開始後、LINE広告マネージャーのレポート機能を使い、広告の効果測定を徹底的に行いましょう。
- P(Plan): 配信前に仮説を立てる(例:30代女性がターゲット)
- D(Do): 広告を配信する
- C(Check): レポートで効果を検証する(例:20代女性の方が反応が良いことが判明)
- A(Action): 検証結果をもとに改善する(例:ターゲティングを20代女性に変更)
このPDCAサイクルを繰り返し回すことで、広告の費用対効果(ROI)を最大化できます。
2. クリエイティブとターゲティングの改善
成果を上げるためには、クリエイティブとターゲティングの最適化が不可欠です。
- クリエイティブ: 複数のクリエイティブ(画像、動画、テキスト)を用意し、どの組み合わせが最もクリック率やコンバージョン率が高いかをテストしましょう。
- ターゲティング: 配信結果のデータを分析し、最も反応の良いユーザー層を見つけたら、そこに予算を集中させましょう。
常に新しいアイデアを試すことで、より高い成果を目指せます。
3. LINE公式アカウントとの連携を最大限に活用する
LINE広告は、LINE公式アカウントと連携することで真価を発揮します。
- 友だち追加: LINE広告で「友だち追加」を目的としたキャンペーンを配信し、見込み顧客をLINE公式アカウントに集めます。
- オーディエンス活用: LINE公式アカウントの友だちや、ブロックしたユーザーをオーディエンスとしてターゲティングに活用できます。
LINE公式アカウントで集めた顧客リストに広告を配信したり、逆に友だちには広告を非表示にしたりすることも可能です。この連携をうまく使うことで、より効率的でパーソナライズされたマーケティングが実現します。
まとめ:あなたのLINE広告は、これからが本番です

この記事では、LINE広告の基礎知識から、出稿までの具体的な手順、そして成功に導くための秘訣まで、初心者向けに網羅的に解説しました。
重要なポイントは以下の通りです。
- 3つの階層構造(キャンペーン、広告グループ、広告)を理解する。
- 事前の準備(ID取得、タグ設置、支払い設定)を丁寧に行う。
- PDCAサイクルを回し、常にデータを分析して改善する。
- クリエイティブやターゲティングを最適化し続ける。
これらの手順を一つずつ実行すれば、LINE広告で成果を出すことは決して難しいことではありません。
しかし、「もっと詳しいアドバイスが欲しい」「自社のサービスに合った運用方法が分からない」といったお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
「LINE広告で成果を出したい」とお考えでしたら、ぜひ一度、お気軽に株式会社MARKELINEご相談ください。あなたのビジネスの課題をヒアリングし、具体的な解決策をご提案します。
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