はじめに
Lステップは、LINE公式アカウントの機能を飛躍的に拡張するマーケティングツールです。しかし、「導入すれば何でもうまくいく」わけではありません。誰に、どのような目的で使うか、つまり、BtoC(個人向け)かBtoB(法人向け)かによって、その活用方法は大きく異なります。
この記事では、LステップをBtoCとBtoB、それぞれのビジネスで最大限に活用するための具体的な戦略と、絶対に外せない共通のポイントを、豊富な事例を交えて徹底解説します。
目次
1. LステップをBtoCで活用する|顧客との「関係構築」を深める

BtoCビジネスにおけるLステップの最大の目的は、「顧客とのエンゲージメントを高め、ファンになってもらうこと」です。一度きりの購入で終わらせず、長期的な関係を築くことで、リピート購入や口コミの発生を促します。
LステップがBtoCで強力な理由
BtoCの顧客は、「感情」や「体験」に強く動かされます。Lステップは、一人ひとりの顧客に合わせたパーソナルなメッセージを届けることで、まるで店舗の担当者と会話しているかのような、温かい体験を提供できます。
- クーポンや割引の即時配布: 「今すぐ使える限定クーポン」は、来店や購入の強力な動機付けになります。
- 誕生日メッセージ: 誕生日に送られる特別なメッセージは、顧客に「大切にされている」という喜びを与えます。
- ショップカードの代替: 紙のポイントカードの紛失リスクがなく、自動でポイントを付与・管理できます。
具体的な活用事例と戦略
例1:美容室・サロン
美容室やエステサロンでは、Lステップは「予約の自動化」と「リピート促進」に絶大な効果を発揮します。
- 友だち追加: QRコードを読み取ると、Lステップの友だち追加と同時に、リッチメニューが表示されます。「予約」「メニュー」「お得な情報」など、分かりやすいボタンを配置しましょう。
- 予約システム連携: Lステップから直接、空き状況の確認と予約ができるようにします。これにより、電話対応の手間が大幅に削減されます。
- 来店後の自動フォロー: 施術後に「本日はご来店ありがとうございました」といったサンクスメッセージを自動で配信。さらに、数週間後に「そろそろ髪のお手入れはいかがですか?」といったメッセージを配信し、次回の来店を促します。
- 誕生日の特別クーポン: 誕生月には「お誕生日おめでとうございます!特別なクーポンをご用意しました」といったメッセージを送り、再来店を促します。
例2:飲食店
飲食店では、「常連客の囲い込み」と「来店頻度の向上」にLステップが役立ちます。
- 友だち追加特典: 「今すぐ使えるドリンク1杯無料クーポン」など、その場で利用できる特典を用意し、友だち追加を促進します。
- ショップカード機能: Lステップのショップカード機能を使って、来店ポイントを付与。一定のポイントが貯まると、特典と交換できるようにすることで、顧客の再来店意欲を高めます。
- セグメント配信: アンケートで「好きなメニュー」や「来店頻度」をヒアリング。その情報をもとに、「ラーメン好きには限定ラーメンの情報」「ワイン好きにはペアリング情報」といった、顧客の好みに合わせた情報を配信します。
- 休眠顧客の掘り起こし: 一定期間来店のない顧客に対して、「ご無沙汰しております!限定メニューができました」といったメッセージを自動で配信し、再来店を促します。
2. LステップをBtoBで活用する|「営業プロセス」を自動化・効率化する

BtoBビジネスにおけるLステップの最大の目的は、「見込み顧客の獲得から商談、受注に至るまでのプロセスを自動化・効率化すること」です。高価な商材やサービスを扱うBtoBでは、購入までの検討期間が長いため、Lステップを使って見込み顧客を「教育」し、信頼関係を築くことが非常に重要になります。
LステップがBtoBで強力な理由
BtoBの顧客は、「論理」や「実績」を重視します。Lステップは、ホワイトペーパーの配布やセミナーの案内、成功事例の紹介など、購入の意思決定に必要な情報を段階的に提供することで、見込み顧客の信頼を獲得していきます。
- ホワイトペーパーの自動配布: 友だち追加の際に、企業が抱える課題を解決するノウハウをまとめた資料を自動で提供できます。
- セミナー集客: Lステップ内でセミナーの告知から申し込み、リマインドまでを自動化できます。
- ナーチャリング(教育): 資料をダウンロードした見込み顧客に対し、段階的に役立つ情報を配信することで、自社の専門性や信頼性をアピールします。
- 人材採用:面接日程調整や質問対応を自動化することで業務効率化ができます。詳しくは弊社過去記事をご覧ください→ BtoB企業でもLINEは活用できる!成功事例3選とその活用方法
- 展示会でのリード獲得:名刺交換の代わりにLINE登録を促すことで、その後の迅速なフォローが可能に。商談のアポイント獲得率を高めます。詳しくは弊社過去記事をご覧ください→ BtoB企業でもLINEは活用できる!成功事例3選とその活用方法
具体的な活用事例と戦略
例1:士業・コンサルティング
税理士や弁護士、コンサルタントといった士業では、「信頼構築」と「商談への導線作り」にLステップが有効です。
- リード獲得: 友だち追加の特典として、「税金対策のチェックリスト」や「成功する事業計画書の作り方」といった、専門的なノウハウ資料を配布します。
- ステップ配信: 資料をダウンロードした見込み顧客に対し、数日おきに「経営者が陥りがちな税務の落とし穴」「成功事例から学ぶ事業拡大のポイント」といった情報を配信。自社の専門性をアピールし、見込み顧客からの信頼を獲得します。
- 個別相談への誘導: ステップ配信の最後に、「さらに詳しい相談をしたい方はこちら」といったボタンを配置し、個別相談の申し込みへと誘導します。
- 見込み顧客のセグメント: フォーム機能を使って、業種や抱えている課題をヒアリング。「IT企業にはITに特化した事例」「製造業には製造業向けの支援実績」といったように、顧客に合わせた情報提供を可能にします。
例2:ITサービス・SaaS
高額なITサービスやSaaS(ソフトウェア)の販売では、「サービス理解の促進」と「商談化の効率化」にLステップを活用できます。
- 資料請求フォーム: サービスの概要資料や導入事例集をLステップから請求できるようにします。
- 無料トライアルへの誘導: 資料をダウンロードした見込み顧客に対し、自動で「無料トライアルのお申し込みはこちら」といったメッセージを配信。サービスの体験を促します。
- 製品紹介ウェビナー: Lステップ内でウェビナーの告知と申し込み、さらには開催前のリマインドメッセージを自動で送信。ウェビナー後のフォローメッセージも自動化し、商談への移行を促します。
- チャットボットでのQ&A対応: よくある質問にはチャットボットが自動で回答。これにより、顧客サポートの負担を軽減し、見込み顧客の疑問を即座に解消できます。
3. BtoCとBtoBの比較まとめ

BtoCとBtoBでは、目的やアプローチが大きく異なります。以下の表で違いを明確に理解し、ご自身のビジネスに最適な戦略を立てましょう。
項目 | BtoC(個人向け) | BtoB(法人向け) |
ターゲット | 一般消費者、個人 | 経営者、事業担当者、法人 |
主な目的 | リピート促進、ファン化、売上向上 | リード獲得、商談創出、営業効率化 |
訴求の軸 | 感情、お得感、体験、安心感 | 論理、実績、費用対効果、業務改善 |
成約までの期間 | 短い(即日〜数週間) | 長い(数週間〜数ヶ月) |
主なコンテンツ | クーポン、イベント案内、新商品情報 | ホワイトペーパー、事例集、セミナー案内 |
ゴール | 再来店、購入、サービスの利用 | 資料請求、個別相談、商談、受注 |
4. BtoC・BtoB共通!Lステップ活用で絶対に外せないポイント

BtoCとBtoBでアプローチは異なりますが、Lステップの「高機能なツールを使いこなす」という点では共通しています。以下の3つの機能を使いこなすことが、Lステップの成果を最大化する鍵となります。
1. セグメント配信機能(タグ付け・条件分岐)
Lステップの真骨頂は、「一人ひとりの顧客に合わせた情報配信」です。性別、年齢、購入履歴、居住地、アンケートの回答内容など、さまざまな情報をもとに「タグ付け」を行い、特定の顧客グループにのみメッセージを配信できます。
- BtoC: 「過去に美容液を購入した人」だけに、新しい美容液の情報を配信。
- BtoB: 「IT企業の担当者」にのみ、IT業界の成功事例を配信。
これにより、受け手にとって無関係な情報が届くことを防ぎ、ブロック率を抑えながらエンゲージメントを高められます。
2. ステップ配信(シナリオ設計)
ステップ配信は、友だち追加や特定の行動をトリガーに、事前に設定したシナリオに沿って、自動でメッセージを配信する機能です。
- BtoC: 友だち追加後、「今日は○○をありがとう!」→ 3日後に「〇〇の使い方」→ 7日後に「限定クーポン」といったシナリオを自動で配信し、顧客を育成します。
- BtoB: ホワイトペーパーをダウンロードした直後に「資料のご感想は?」→ 3日後に「関連情報」→ 7日後に「個別相談の案内」といったシナリオを自動で配信し、見込み顧客をナーチャリングします。
3. フォーム・予約システム連携
Lステップのフォーム機能を使えば、アンケートや申し込みフォームを簡単に作成できます。また、外部の予約システムと連携することで、LINE上での予約を可能にし、顧客の利便性を高めます。
- フォーム: 顧客の属性や好みをヒアリングし、タグ付けの精度を高める。
- 予約システム: 美容室やコンサルティングなど、予約が必要なビジネスでは必須の機能。電話対応の手間をなくし、機会損失を防ぎます。
4. 顧客ごとの対応履歴管理(CRM機能)
Lステップは、顧客一人ひとりの情報ややり取りを管理するCRM機能を備えています。誰がいつメッセージを開封したか、どのリンクをクリックしたかといった行動履歴を把握できるため、よりパーソナルな対応が可能になります。
- BtoC: 過去の購入履歴を把握し、顧客の好みに合わせた商品を提案。
- BtoB: 見込み顧客の関心事を把握し、商談の際に適切な情報を提供。
まとめ Lステップを最大限に活かすために

Lステップは、単なるメッセージ配信ツールではありません。顧客との関係構築から、営業プロセスの自動化、そして売上向上まで、多岐にわたる課題を解決する「ビジネスの相棒」となり得ます。
あなたのビジネスにLステップをどう活用しますか? ぜひ、具体的な活用プランを練ってみてください。
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