目次
はじめに
請求や決済、領収書の発行といった業務、まだ「メール送付+PDF添付+紙保存」で対応していませんか?
日本では LINEユーザーが9割近く。
顧客にとっては「メールよりLINEで届くほうが便利で見やすい」のです。
顧客の行動様式は、「重要な連絡はメールで」という慣習から、「スマートフォンで即座に確認できるLINEが便利」という感覚へと変化しています。請求書や支払い依頼といった重要な連絡であっても、顧客にとっては「メールボックスの奥に埋もれるよりも、使い慣れたLINEの画面に届く方が、見落としが少なく、すぐに対応しやすい」というのが本音でしょう。
この顧客の利便性に着目したのが、「決済リンクをLINEで送る」という新たな請求・決済の仕組みです。これにより、請求から入金、さらには経理処理までの一連の流れが、驚くほどスムーズかつ迅速に完結するようになります。
この記事では、オンライン決済サービス Stripe とリンク型決済、そして LINE公式アカウントやBOT を活用して、
- 請求書送付
- オンライン決済
- 領収書の自動発行
を すべてLINEで完結 させる方法を解説します。
こんな方におすすめ!
- フリーランスやスモールビジネスを営む方
- オンラインでサービスを提供している方
- 請求業務を効率化したい経理担当者
- SNS集客からそのまま決済まで完結させたい方
それでは、初心者にもわかりやすく解説しましたので、ぜひ最後までお読みください。
1. Stripeでの請求書・領収書の電子化(PDF化)

従来の紙の請求書発行では、次のような課題がありました。
- 発行・郵送に時間がかかり、入金までのリードタイムが長い
- 印刷・郵送費、封筒代などコストが発生する
- 紛失・破損・誤送付などのリスクが高い
- 手入力や手作業が多く、転記ミス・記載漏れが起きやすい
- 保管場所を確保する必要があり、管理が煩雑になる
- 過去の請求書を探す際に時間がかかる
- 担当者不在時に対応が滞りやすい
- 複数拠点での情報共有が難しく、進捗の把握に時間がかかる
- テレワークや外出先から確認・処理ができない
- 環境面で紙資源を大量に消費し、サステナビリティに逆行する
ところが、Stripeを使えば、請求から領収書の発行まで すべてデジタル対応が可能になります。LINEとの連携についてもみてみましょう。
Stripeの主な機能
- 請求書作成(Invoice) → 顧客に自動送信
- オンライン決済 → URLをクリックして即支払い
- 領収書自動発行(PDF) → 支払い後にメール送付
- 電子帳簿保存法対応 → 管理画面から再ダウンロード可能
利用シーンの例
- 請求書は顧客メールへ自動送信
- ダッシュボードから個別に送付
- APIでリンクを取得し、LINEなど外部ツールに送信
- サブスク契約なら毎月自動で領収書を送付
つまり、Stripeで請求書を自動作成・送信しすることで、URLクリックで即時決済可能になります。お客様が支払い後はPDF領収書をメール送付、電子帳簿保存法にも対応。ダッシュボード送信やAPI連携でLINEにリンク共有でき、サブスクでは毎月自動で領収書を発行するなど、多様な請求・決済シーンを効率化できます。では、LINEで決済リンクを送る仕組みをみてみましょう。
注目トピック:PayPalの一部サービス終了とLINE Payの動向
PayPalのサービス変更: 2025年以降、一部サービスが終了・変更となるため、既存ユーザーは代替手段の検討が必要です。特に請求書機能などを利用していた場合、Stripeのような多機能プラットフォームへの移行が有力です。
2. LINEで決済リンクを送る仕組み

Stripeを使ってLINEで請求書を送信する決済フローは、わずか4つのステップで完結します。
ステップ1:決済リンクの発行
まず、事業者が使用する、Stripeのプラットフォーム上で、個別の請求情報に基づいた「決済リンク」を発行します。これは、クレジットカード情報などを入力する専用の支払いページへ顧客を誘導するためのURLです。
ステップ2:LINEを通じたリンクの送信
次に、この決済リンクを顧客のLINEアカウントへ送信します。メールアドレスの確認や、迷惑メールフォルダへの振り分けを心配する必要はありません。顧客の使い慣れたトーク画面に、支払い依頼がダイレクトに届くため、視認性が格段に向上します。
ステップ3:スマホで開いて即時決済
顧客はLINEで届いたリンクをタップするだけで、スマートフォン上で最適化された決済画面へ移行します。面倒なアカウント登録などは不要で、クレジットカード情報を入力すれば、その場で支払いが完了します。これにより、「後で対応しようとして忘れてしまう」といった支払い遅延の最大原因が解消されます。
ステップ4:決済完了後の自動領収書発行
そして、この仕組みの最大のメリットの一つが、決済完了後の自動化です。顧客が支払いを終えた瞬間、決済サービス側が自動的に領収書を生成し、登録されたメールアドレスに送信します。事業者側で「入金確認→領収書作成→メール送信」という一連の作業を行う必要が一切なくなり、人的ミスや作業時間のロスをゼロにすることが可能になります。
3. Stripe × LINE連携で実装する方法
Stripeから取得した決済リンクは、LステップというLINEの拡張機能と連携させることで、顧客のLINEアカウントへ自動でメッセージ送信が可能になります。
決済リンク発行〜LINE送信の流れ
- Stripe側で決済リンクを発行
- 商品単位なら「Payment Link」
- 請求ベースなら「Invoiceリンク」
→ Stripeの管理画面 or APIで生成できます。
- 商品単位なら「Payment Link」
- リンクをLステップに登録
- 商品ごとに固定リンクを登録する方法
- APIや外部ツール(Zapier/Makeなど)で「請求書作成→リンク取得」を自動化し、Lステップの変数に格納する方法
- 商品ごとに固定リンクを登録する方法
- Lステップで配信
- シナリオやリッチメニューに「決済はこちら」ボタンを設置
- 顧客ごとに請求書リンクを変数で差し込み、LINE上で自動送信
- シナリオやリッチメニューに「決済はこちら」ボタンを設置
- 決済完了後の処理
- Stripeが自動で領収書をメール送付
- Webhook連携すれば「決済済みタグ」をLステップ側に付与して、購入者向けシナリオに分岐可能
- Stripeが自動で領収書をメール送付
要するに、Stripeが「リンク発行役」、Lステップが「顧客配信役」として役割分担するイメージです。
ユーザー目線だと:
- LINEの「決済はこちら」 → ✅クリック
- スマホのブラウザにStripe決済画面 → ✅カード情報入力
- 決済完了&領収書メール → ✅LINEに自動で「決済完了のお知らせ」
このような流れになります。
一方、事業者目線だと:
- ユーザーが決済情報を入力・送信
- 決済完了後、自動で「成功ページ」に遷移
- Stripeが購入者に領収書メール(PDF付)を送信
- 決済完了後、自動で「成功ページ」に遷移
- Lステップ側での反映(Webhookや自動化ツールを利用する場合)
- 決済完了情報をトリガーに「決済済タグ」を付与
- フォローメッセージや購入者向けシナリオへ分岐
- 例:「ご購入ありがとうございます。コンテンツはこちら」などをLINEで即送信
- 決済完了情報をトリガーに「決済済タグ」を付与
という流れになります。いかがでしょうか!?紙の請求書に比べて、スピード向上・完全自動化・顧客体験の向上が叶えられました。また、支払い状況や顧客行動を分析し、マーケティングに活かすことも可能になります。
4. 法令対応の強化:インボイス・電帳法・個人情報保護法
LINE×Stripe連携は、単なる効率化に留まらず、2025年に対応が求められる主要な法令対応もサポートします。
インボイス制度対応 LINE決済
Stripeで発行される「請求書(Invoice)」や「領収書」は、必要な記載事項(適格請求書発行事業者の登録番号など)を満たした形式で発行可能です。これにより、LINEで送付した決済リンクから支払われた場合でも、適格請求書・領収書を自動で提供でき、インボイス制度に対応できます。
電子帳簿保存法 自動化
Stripeは、作成した請求書データや決済データを一元管理し、電子的に保存します。
- データの真実性・可視性の確保: タイムスタンプ相当の機能や、検索要件(取引年月日、取引金額など)を満たせるよう管理画面からデータの再ダウンロードが可能です。
- 「電子帳簿保存法 自動化」: 請求書・領収書のPDFをメールで自動送付し、データはStripeの管理画面に保存されるため、人手を介さずに法令要件を満たしやすくなります。
個人情報保護法対応
LINEの利用は、顧客とのコミュニケーションに留め、クレジットカード情報などの機微な個人情報はStripeの強固なセキュリティ環境下で管理されます。これにより、事業者が直接、決済情報を保持する必要がなくなり、個人情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。
5. Webhookで実現する柔軟な自動通知とリマインド

StripeのWebhook(イベント通知機能)をLINE連携ツールと組み合わせることで、さらに柔軟な自動化が可能になります。
例えば、「支払い失敗」や「支払い期日超過」といったイベントが発生した際にWebhookで通知を受け取り、それをトリガーとしてLINEにリマインドメッセージを自動送信するよう条件分岐を設定できます。「カード情報が更新されていません」「本日がお支払期限です」など、状況に応じたきめ細やかな通知をLINEで送ることで、未払いを防ぎ、回収率を高めることができます。
特にサブスクリプション(継続課金)モデルの場合、この自動化の恩恵は絶大です。一度設定すれば、毎月(または指定期間)自動で顧客に請求が行われ、決済が完了すれば自動で領収書が送付されます。手動で請求書を切り続ける煩雑さから解放され、ビジネスの規模拡大に集中できるようになります。
これらの機能を組み合わせることで、請求業務は「手間のかかる作業」から「完全に自動化された資産」へと変貌するのです。
6. Lステップ導入のメリット:Stripe×LINE連携をさらに進化させる鍵

StripeとLINEを連携する際、さらに一歩進んだ自動化とマーケティング活用を実現したい方におすすめなのが「Lステップ」の導入です。Lステップは、LINE公式アカウントを高度にカスタマイズできる拡張ツールで、顧客管理(CRM)、シナリオ配信、セグメント配信、タグ管理など、ビジネス運用を劇的に効率化します。
まず最大の魅力は、「Stripeで発行された請求リンクを、自動で顧客LINEに送信できる」点です。ZapierやMakeなどの外部自動化ツールと組み合わせれば、Stripeで請求書を作成した瞬間にLステップが反応し、該当顧客のLINEへ個別メッセージとして請求URLを送信。人手を介さず、リアルタイムで支払い依頼が完了します。これにより、請求漏れや送信ミスを防止し、業務の属人化を解消できます。
さらに、Lステップの強みは「支払い後の自動フォロー」機能です。StripeのWebhookと連携することで、決済完了をトリガーにLステップ上で「購入済みタグ」を自動付与し、顧客ごとに異なるシナリオを展開できます。たとえば、支払い後すぐに「ご購入ありがとうございます。ご利用ガイドはこちら」と送信したり、一定期間後に「次回の更新について」などリマインドを送ることも可能。これにより、単なる決済連携を超えた「顧客体験の自動設計」が実現します。
また、Lステップはマーケティング分析にも優れています。タグやセグメントを活用すれば、どの顧客がどの商品を購入したか、どのタイミングで反応したかを可視化できます。そのデータをもとに再アプローチやアップセルを自動化し、リピーターの育成にもつなげられます。
「請求・決済・領収書発行」で終わるのではなく、「次の購買行動へ導く仕組み」をLINE上で完結させられるのは、Lステップならではの強みです。
結果として、Stripe×LINE×Lステップの連携は、「請求業務の自動化」から「顧客関係の自動育成」までを一気通貫で実現します。単なる決済システムではなく、顧客満足と売上アップの両立を支える“LINEビジネスの基盤”として、導入を検討する価値があります。
| 項目 | Stripe×LINE連携のみ | Lステップ導入後(Stripe×LINE×Lステップ) |
| 請求書送信 | 外部ツール経由でLINEに決済リンクを送付(手動または簡易自動) | Stripeで請求書発行→Lステップが自動で対象顧客へLINE送信。完全自動化可能 |
| 送信ミス・抜け漏れ防止 | 担当者依存。顧客ごとの送信ミスが起きる可能性あり | 顧客タグと連携し、自動送信・履歴管理。ヒューマンエラーを排除 |
| 決済後フォロー | Stripeから領収書が自動送信されるのみ | 決済完了後に「購入タグ」付与→お礼メッセージやガイド送信を自動化 |
| 顧客管理(CRM) | Stripe内で取引履歴管理のみ | Lステップ内で顧客タグ・購入履歴・属性情報を一元管理 |
| 再アプローチ(リピート販売) | 手動でメッセージ配信が必要 | タグ条件で自動配信。リピーター育成やアップセルが可能 |
| リマインド機能 | Webhook等の技術設定が必要 | 「未決済」タグやシナリオでリマインド配信をノーコードで実現 |
| マーケティング分析 | Stripeの取引データ分析が中心 | Lステップの分析機能で「LINE開封率」「リンククリック率」などを可視化 |
| 導入ハードル | 比較的シンプル(基本API設定) | 初期設定はやや多いが、一度構築すれば高い自動化と成果分析が可能 |
| 総合効果 | 決済の自動化で業務効率UP | 請求~決済~顧客フォローまで一貫自動化。売上拡大・顧客満足度向上 |
まとめ
請求・決済・領収書発行といった事務作業は、本来ビジネスの中心ではないものの、確実にこなさなければならない業務ですね。
StripeとLINEを連携すれば、
「顧客にとっても、事業者にとっても、やさしい仕組み」 を構築できます。支払い体験そのものも顧客満足度に直結します。
ぜひ「LINE請求+決済リンク+領収書自動配信」の仕組みを導入してみてください。