目次
はじめに
LINE公式アカウントを活用したマーケティングは、今や多くの企業にとって必須の集客・販促手段となりました。
その中でも、より細かなシナリオ配信や顧客管理を可能にする拡張ツールとして注目されているのが、「Lステップ」と「Liny」です。
どちらもLINEマーケティングを強化する強力なツールですが、見た目が似ていても、料金や機能、サポート体制などに大きな違いがあります。
「結局、どちらを選べば良いの?」
そんなお悩みにお応えするため、本記事ではLステップとLinyを徹底比較し、自社に最適なツールを選ぶための判断材料をわかりやすく解説します。
LステップとLinyとは?
Lステップの概要と特徴
Lステップは、株式会社マネクルが提供するLINE公式アカウントの拡張ツールです。2020年以降、特に中小企業や個人事業主の間で導入が急増しています。
主な特徴:
- 初期費用が無料で導入しやすい
- ステップ配信やタグ管理など、マーケティングに必要な基本機能を網羅
- 飲食店や美容室、スクールなど幅広い業種で導入実績あり
Linyの概要と特徴
Linyは、ソーシャルデータバンク株式会社が提供する拡張ツールで、行政や大手法人などを中心に採用されています。
主な特徴:
- 高度なセキュリティ対策と堅牢なインフラ設計
- 法人向けに特化した丁寧なサポート体制
- LINE社との連携により、仕様変更にも即対応可能
共通機能の比較
LステップとLinyには、共通して以下のような機能があります。
- ステップ配信(シナリオ配信)
- セグメント配信(属性ごとの分岐配信)
- 自動応答(キーワード応答)
- タグ管理(ユーザー分類)
- リッチメニュー設定
- アンケート・診断機能
- カルーセル(カード型)配信
どちらも、LINEを活用したマーケティングに必要なベース機能はしっかり備わっています。
独自機能の違い
Lステップだけの強み
- Lフレックス機能:テンプレートを使って見栄えの良い配信が可能
- ABテスト:2パターンを比較して効果検証ができる
- カスタム検索・一括操作:タグ・属性で絞って一括対応が可能
- オペレーター機能:スタッフごとの対応履歴を記録可能
Linyだけの強み
- 権限設定:アカウントごとの閲覧・編集制限で情報管理が徹底
- クロス分析機能:流入経路 × 行動データの分析が可能
- 高度なセキュリティ対策:SSL/監視体制/脆弱性診断を標準装備
料金体系の比較
項目 | Lステップ | Liny |
---|---|---|
初期費用 | 無料 | 110,000円(税込) |
月額費用 | 5,000円〜197,780円(税込) | 43,780円〜217,800円(税込) |
メッセージ数上限 | 最大100万通(プランによる) | 最大100万通(プランによる) |
Linyは法人・行政向けのため高価格帯ですが、Lステップは低予算からスタートできる点が魅力です。
サポート体制の違い
Lステップ
- LINE・チャットでのサポート
- ユーザーコミュニティ、YouTube、無料ウェビナー
- スポットコンサル(有料)で必要なときに相談可能
Liny
- 導入時のZoomサポート
- 営業担当の定期ヒアリングと現地訪問
- カスタマーサクセスによる継続的な伴走支援
- 技術的サポートも完備
気軽さとスピード感重視ならLステップ。手厚さと信頼感を重視するならLinyが適しています。
導入実績と信頼性の比較
- Lステップ:5万件超(2024年時点)。飲食、美容、教育などBtoC業界に強み。
- Liny:大手メーカー、自治体、医療機関など高信頼業界で導入実績あり。
業種別おすすめツール
業種 | おすすめツール | 理由 |
---|---|---|
美容サロン | Lステップ | 予約やクーポン配信がしやすい。来店促進に強い。 |
飲食店 | Lステップ | 回数券・再来促進・顧客管理に活用できる柔軟性がある。 |
不動産業 | 両方 | 案件数が多ければLiny、少なければLステップが最適。 |
医療・自治体 | Liny | セキュリティ要件が厳しく、法人支援が必要な業界向け。 |
導入判断のポイントまとめ
選ぶ際は、以下の観点で比較検討しましょう。
- 初期費用・月額費用の予算感
- 自社の運用体制(内製か外注か)
- セキュリティや社内体制の要件
- 顧客数・配信量の想定
- サポート体制への期待度
よくある質問(FAQ)
Q1. LステップとLinyの決定的な違いは?
A. ターゲット層とサポート体制です。Lステップは中小事業者向け、Linyは大企業・自治体向けです。
Q2. IT導入補助金や助成金は使えますか?
A. どちらも対象ツールです。申請支援してくれる代理店の利用をおすすめします。
Q3. 将来的に乗り換えはできますか?
A. 可能ですが、移行作業には手間がかかります。初期導入時に慎重な判断をしましょう。
まとめ
LステップとLinyはどちらも優れたLINE拡張ツールですが、企業規模や用途によって適したツールは異なります。
「気軽に始めたい」「費用を抑えたい」「LINEを活用したいけどよくわからない」…そんな方にはLステップがぴったりです。
一方、「セキュリティ要件が高い」「社内に複数人の運用体制がある」「サポート重視でじっくり活用したい」場合には、Linyを選ぶ価値があります。
自社の課題や運用スタイルに合わせて、最適なツールを選定してみてください。