LINE公式アカウントやLステップの導入は進んでいるものの、「効果が実感できない」「運用がなんとなくで終わっている」という声は少なくありません。そこで注目されているのが、Lステップの「スコアリング機能」です。
この機能を活用することで、配信リストの中から“今買う可能性が高い顧客”を可視化し、狙い撃ちでアプローチできるようになります。つまり、売上に直結する「優良顧客の発掘と育成」が可能になるのです。
Lステップのスコアリング機能とは?
スコアリングとは?
ユーザーの行動(タップ・登録・アンケート回答など)に対して点数(スコア)を付与する機能です。例えば、以下のようにスコアを設定できます。
- ステップ配信内のリンククリック:+10点
- アンケート回答:+20点
- 資料請求ボタンタップ:+30点
- 診断コンテンツ完了:+50点
- リッチメニュータップ:+5点
- クーポン利用:+40点
一定以上のスコアを持つユーザーを「見込み度が高い」と判断し、セグメント配信や個別アプローチにつなげる設計が可能になります。
実例で学ぶ:整体院におけるスコアリング活用

導入前の課題
- 一斉配信では反応率が悪く、予約数に波があった
- 初回カウンセリング後のフォローが属人的で、フォロー漏れや属人化による対応品質のバラつきがあった
導入後の改善内容
- スコアリング機能を使って、「診断コンテンツ完了+悩み選択+リッチメニュー利用」など複数項目で加点設定
- 具体的には、以下のように行動ごとにスコアを付与:
- 診断コンテンツの完了:50点
- リッチメニューから施術詳細ページに遷移:10点
- カウンセリング予約フォーム送信:30点
合計スコアが80点以上になったユーザーを「再来可能性が高い」と判定し、個別のリマインド配信を実施。その結果:
- 配信開封率:18% → 33%に向上
- CV率(来院予約率):9% → 21%に上昇
設計・運用のポイント
- 初回来院後、48時間以内に診断コンテンツを配信。完了者に自動タグ付与&スコア加算。
- 3日以内にスコアが一定値に達したユーザーへ、来院特典付きの限定メッセージをセグメント配信。
- スタッフによる個別対応を最小限に抑えながら、再来率を向上させることに成功。
スコアに基づくセグメント配信設計の実装例

スコア階層別の施策分け
- スコア100点以上(ホット層)
- 施策:限定オファー、個別トーク誘導、来院リマインド
- 配信頻度:週1〜2回
- スコア50〜99点(ウォーム層)
- 施策:症状に合わせた施術紹介、成功事例の紹介
- 配信頻度:週1回
- スコア0〜49点(コールド層)
- 施策:セルフケア情報、LINE VOOM連携投稿
- 配信頻度:月2回
スコア設計をさらに精緻化するテクニック
基本のスコア階層に慣れてきたら、以下の4つの視点を取り入れることで、より精度の高い顧客判別が可能になります。いずれも運用を始めてすぐに全部入れる必要はなく、まずは基本設計を回してから段階的に追加するのがおすすめです。
行動の価値順にスコアを段階設計する
すべての行動に同じような点数を振るのではなく、購入への近さに応じて点数の幅を変えるのが基本です。
- 認知段階の行動(開封・リンククリックなど):1〜5点
- 関心段階の行動(動画視聴・アンケート回答など):5〜15点
- 検討段階の行動(資料請求・診断コンテンツ完了など):15〜30点
- 購入意向を示す行動(個別相談予約・トライアル申込など):30〜50点
- 購入・成約:100点
このように「行動の重み」を段階的に設計しておくと、後から新しい行動を追加する際も、どのくらいの点数を振ればよいか判断しやすくなります。
時間経過でスコアの重みを減衰させる
同じ行動でも、「たった今起きたばかりの反応」と「1ヶ月前の反応」では、顧客の温度感としての意味が異なります。加点時に単純な合計だけでなく、時間経過による重み付けを加えると、より現在の関心度に近いスコアになります。
- 24時間以内の行動:基本点数のまま
- 48時間以内:基本点数の0.8倍
- 1週間以内:基本点数の0.6倍
- 1ヶ月以内:基本点数の0.4倍
- それ以降:基本点数の0.2倍
すべての行動にこの仕組みを適用するのは運用負荷が高いため、「診断コンテンツ完了」など特に重要な行動だけに絞って導入するのが現実的です。
マイナススコアで熱量の低下も可視化する
スコアは加点だけでなく、減点も設計しておくと、顧客の関心が離れていくタイミングも把握できます。
- 配信停止・ブロック:-50点
- 長期間の無反応(30日以上):-10点
- ネガティブな反応(クレーム・低評価回答など):-20点
減点の仕組みがないと、「一度は関心を持ったが今は離れている」ユーザーを、依然として「見込み度が高い層」として扱い続けてしまうリスクがあります。ホット層への配信を、実際には冷めているユーザーに送り続けると、かえって不快感を与えブロックにつながることもあるため、減点設計は精度維持のために重要です。
スコアの上限とリセットのタイミングを決めておく
スコアは際限なく積み上がっていくと、かえって判断材料として使いにくくなります。運用開始時に、以下の2点をあらかじめ決めておきましょう。
- 上限を設定する:たとえば200点を上限にすることで、「一部の熱心なユーザーだけが突出して高スコアになり、他のユーザーとの比較がしづらくなる」状態を防げます。
- リセットのタイミングを決める:商品を購入したユーザーはスコアをリセットして新しいサイクルとして扱う、あるいは3〜6ヶ月ごとに全体をリセットするなど、自社の販売サイクルに合わせて設計します。リセットせずに放置すると、過去の一時的な関心が原因で、実際には興味を失ったユーザーにも高評価の配信が届き続けてしまいます。
これら4つの視点は、いずれも「今のスコア設計に何を足すか」の判断材料です。最初から全部を組み込もうとせず、まずは基本のスコア階層で運用を安定させてから、必要に応じて一つずつ追加していくことをおすすめします。
実運用で気をつけるべき注意点

スコア運用でありがちな失敗
- 配信とスコア設計の不一致
- 配信目的に応じてスコア対象を見直さないと、誤配信や的外れなアプローチにつながる
- 加点ルールの複雑化
- スコア設計が複雑すぎて運用者が管理しきれなくなるケースがあるため、最初は3〜5指標に絞るのが推奨
成功に導く3つのポイント
- 加点のタイミングは「熱量の直後」
- 特に診断コンテンツ完了後など、関心が高まった瞬間にスコア加点&アクション誘導を実施
- タグとスコアの併用設計
- 「腰痛タグ」+「スコア80点以上」などで高精度なセグメントが可能
- 数値検証サイクルの徹底
- 月1回のスコア上位者データ出力→行動傾向分析→新たな施策検討のPDCAを習慣化
スコアリング機能を軸にした3ステップ運用モデル
STEP1:設計
- 顧客の行動パターンを可視化し、加点ルールを設計(最大でも10項目以内が望ましい)
STEP2:実装
- ステップ配信内やリッチメニューの導線にスコア加点項目を自然に配置
- ユーザー導線を阻害しないようにスコア収集箇所を分散
STEP3:改善
- 上位スコア層のリストをCSVで出力し、次回配信や成約アプローチに活用
まとめ:スコアリング機能の運用で成果の見えるLINE活用を

Lステップのスコアリング機能は、単なる自動化ツールではなく、「顧客の本気度」を見極める分析装置です。
闇雲に配信するのではなく、“誰に・何を・いつ送るか”をデータに基づいて判断できるようになるため、売上直結型の配信が可能になります。