目次
はじめに
LINEマーケティングを本格的に始めたい方にとって、Lステップは欠かせないツールとなっています。しかし、多くの方が「初期設定が難しそう」「技術的な知識がないと設定できないのでは?」という不安を抱えているのも事実です。
実際に、当社に寄せられるお問い合わせの約70%が「初期設定に関するご相談」となっており、多くの事業者様がこの段階でつまずいてしまっているのが現状です。
本記事では、誰でも確実にLステップの初期設定を完了できるよう、4つのステップに分けて詳しく解説いたします。

この記事を読んで設定を進めることで、以下のメリットを得ることができます:
- 完全自動化されたLINEマーケティングシステムの構築
- 友だちとの個別コミュニケーションの効率化
- 売上アップに直結するステップ配信の実現
- 詳細な分析データによる改善サイクルの確立
設定時間は慣れた方で約30分、初心者の方でも1時間程度で完了します。一度設定してしまえば、その後は自動でLINEマーケティングを運用できるようになりますので、ぜひ最後まで読んで実践してください。
LステップとLINE公式アカウントを連携させるために必要な全体像はこちらです。

第1章:Lステップ初期設定の全体像と事前準備
1-1. Lステップとは?設定前に知っておくべき基礎知識
Lステップは、LINE公式アカウントをより高機能なマーケティングツールに進化させるサービスです。通常のLINE公式アカウントでは実現できない以下の機能を提供しています

主要機能一覧:
- ステップ配信機能:設定したスケジュールで自動メッセージ配信
- セグメント配信:友だちの属性や行動に応じた配信
- リッチメニュー設定:カスタマイズされたメニュー表示
- 回答フォーム:アンケートや申込フォームの作成
- 流入経路分析:どこから友だちが追加されたかを追跡
- タグ管理機能:友だちを詳細にカテゴリ分け
これらの機能を活用することで、従来のメルマガよりも開封率が高く(平均60-80%)、コンバージョン率も向上するマーケティングシステムを構築できます。
1-2. 初期設定に必要なものと環境準備
初期設定を始める前に、以下のものを準備してください:
必須アイテム:
- パソコン(スマートフォン・タブレット不可)
- Google Chrome ブラウザ(推奨環境)
- LINE公式アカウント(未認証・認証済み問わず)
- 安定したインターネット環境
- メールアドレス(ユーザー登録用)
1-3. LINE公式アカウントの種類と選び方
Lステップを利用するにはLINE公式アカウントが必要ですが、「認証済みアカウント」と「未認証アカウント」のどちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。

認証済みアカウントのメリット:
- 青色の認証バッジが表示される
- LINEアプリ内検索で発見されやすくなる
- 販促用ポスターデータの無料ダウンロード
- 友だち追加広告の利用が可能
- クレジットカード以外の決済方法(請求書決済)が利用可能
未認証アカウントが適している場合:
- クローズドなコミュニティでの運用
- 会員制サービスでの限定利用
- 審査落ちリスクを避けたい場合
- 企業名での検索を避けたい場合
注意点として、認証済みアカウントの審査に落ちると、アカウント自体が削除される場合があります。そのため、特別な理由がない限り未認証アカウントでの運用をおすすめします。
1-4. 初期設定の全体フローと所要時間
初期設定は以下の4つのステップで構成されています

STEP1:Channel ID・Channel Secretの登録
- 所要時間:約15分
- 内容:LINE公式アカウントとLステップの基本連携
STEP2:応答設定の調整
- 所要時間:約5分
- 内容:メッセージ送受信のための設定変更
STEP3:LINEログインチャネルの開設
- 所要時間:約10分
- 内容:高度な機能利用のための追加設定
STEP4:動作確認とテスト
- 所要時間:約10分
- 内容:設定完了の確認とトラブルシューティング
合計所要時間:約40分~1時間
Lステップ管理画面のログインURLとログイン方法を完全解説
第2章:STEP1~2 基本連携と応答設定
2-1. STEP1:Channel ID・Channel Secretの登録詳細手順
このステップでは、LステップとLINE公式アカウントを連携させるための重要な情報を登録します。
Channel IDとChannel Secretとは?
これらは、LステップがLINE公式アカウントにアクセスするための「鍵」のような役割を果たします。正確に入力することで、メッセージの送受信が可能になります。
詳細手順:
1. LINE Official Account Managerにログイン
- LINE Official Account Managerにアクセス
- ログイン情報を入力してアカウント選択画面へ

2. 対象アカウントの選択と確認
- 連携させたいLINE公式アカウントを選択
- アカウント名とIDを必ず確認(間違えると修正ができません)

LINE公式アカウントを選択したら、今回Lステップと紐づけたいアカウントIDが表示されているか、必ず確認しましょう。
3. Messaging API設定の開始
- 画面右上の**歯車マーク「設定」**をクリック
- 左メニューの**「Messaging API」**を選択
- **「Messaging APIを利用する」**をクリック

トラブルシューティング:Messaging APIが表示されない場合 この問題は管理者権限がないことが原因です。以下の手順で解決してください:
- アカウント設定>権限管理>メンバー追加から認証URLを発行


- 一度ログアウトしてから、発行されたURLで再ログイン

- 個人LINEアカウントでの認証を完了
4. プロバイダーの選択または作成
- **初回の場合:**新規プロバイダーを作成(企業名・サービス名を推奨)
- **既存の場合:**以前作成したプロバイダーを選択
- 利用規約に同意して次へ進む
初めてLINE公式アカウントを作成する場合は、プロバイダーを作成します。プロバイダー名は友だち側の認証画面に表示されますので、企業名等が良いでしょう。
プライバシーポリシーと利用規約は必須ではありませんので、不要の場合は空白のままで大丈夫です。「OK」をクリックします。

表示されたアカウント名とプロバイダー名を確認し、間違いがなければ「OK」をクリックします。

5. Channel情報の取得とコピー
- Messaging API画面でChannel IDとChannel Secretを確認
- 必ずコピーボタンを使用してLステップ管理画面に貼り付け
- 手入力は入力ミスの原因となるため避ける
LINE公式

Lステップ管理画面

Channel ID、Channel Secret のどちらも入力ができたら「チャンネル情報を登録する」をクリック。

設定するLINE公式アカウントを確認したら、「確定」をクリックします。

2-2. STEP2:応答設定の最適化
応答設定は、Lステップでメッセージのやり取りをするために非常に重要な設定です。設定を間違えると、メッセージが重複送信されたり、自動応答が機能しなくなります。
正しい応答設定:
項目 | 設定値 | 理由 |
チャット | オフ | Lステップで管理するため |
あいさつメッセージ | オフ | Lステップのシナリオで管理 |
Webhook | オン | メッセージ受信に必須 |
応答メッセージ | オフ | 重複送信を防ぐため |

設定手順:
- LINE Official Account Managerの左メニューから**「応答設定」**を選択
- 上記の表通りに各項目を設定
- **「保存」**をクリックして設定を確定
- Lステップ管理画面で**「応答設定を行ったので次へ進む」**をクリック
よくある失敗パターンと対策:
× 失敗例1:あいさつメッセージをオンのまま → 友だち追加時にLINE公式とLステップ両方からメッセージが送信される
× 失敗例2:Webhookをオフにしてしまう → Lステップでメッセージを受信できなくなる× 失敗例3:応答メッセージをオンのまま → 自動応答とLステップのメッセージが重複する
2-3. 設定確認のチェックポイント
STEP1-2が完了したら、以下の点を必ず確認してください:
確認項目一覧:
- [ ] Channel IDとChannel Secretが正しく入力されている
- [ ] プロバイダー名が適切に設定されている
- [ ] 応答設定が推奨値になっている
- [ ] 「チャンネル情報を登録する」をクリック済み
- [ ] エラーメッセージが表示されていない
第3章:STEP3~4 高度機能設定と動作確認
3-1. STEP3:LINEログインチャネルの開設完全ガイド
LINEログインチャネルは、友だちの個人情報取得や高度なセグメント機能を利用するために必要な設定です。設定は少し複雑ですが、手順通りに進めれば必ず完了できます。
LINEログインチャネルで実現できること:
- 友だちの詳細プロフィール情報の取得
- より精密なセグメント配信
- カスタマイズされた認証画面の表示
- 外部システムとの連携強化

詳細設定手順:
1. LINE Developersへのアクセス
- LINE Developersにログイン
- 右上のアイコンをクリックして名前部分を選択

重要:Google翻訳使用時の注意点 Google翻訳を使用している場合、LINE Developers画面が正しく表示されない場合があります。以下の設定を行ってください:
- ブラウザのアドレスバーにある翻訳機能をオフ
- LINE Developersサイト内右下の翻訳設定を日本語に変更
2. プロバイダーの選択
- 「プロバイダー」>「Admin」から、STEP1で作成したプロバイダー名を選択
- 作成済みのMessaging API(水色の枠)があることを確認

3. 新規チャネルの作成
- **「新規チャネル作成」(赤色の枠)**をクリック
- **「LINEログイン」**を選択

4. チャネル情報の入力 以下の情報を正確に入力してください:
基本情報:
- **会社・事業者の所在国・地域:**日本(必須項目)
- **チャネル名:**LINE公式アカウント名と同じにすることを推奨
- チャネル説明:「○○の公式アカウントです」など簡潔に記載
重要な注意事項: チャネル名と説明には**「LINE」「ライン」**などのキーワードを含めないでください。申請が許可されない原因となります。
アプリケーション設定:
- アプリタイプ:「ウェブアプリ」を選択
- **メールアドレス:**ログイン時と同じアドレスを推奨
利用規約・プライバシーポリシー:
- 任意項目のため、必要に応じて入力
- 空白でも設定可能
5. チャネルの公開設定
- チャネル作成後、チャネル名下の**「開発中」**をクリック
- **「公開」**に変更
- **「公開済み」**になっていることを確認

3-2. チャネル情報のLステップへの登録
1. チャネルIDとチャネルシークレットの取得
- LINE Developers画面でチャネル詳細を表示
- チャネルIDとチャネルシークレットをコピー
2. Lステップへの入力
- Lステップ管理画面の該当欄に貼り付け
- 元から入力されている文字列は削除してから正しい値を入力
- チェックボックスにチェックを入れる
- **「LINEログインチャネルを登録する」**をクリック

画像引用先:Lステップ 公式ブログ
3-3. STEP4:動作確認と電話番号認証
電話番号認証の実行 初期設定完了後、電話番号認証が必要です

画像引用先:Lステップ 公式ブログ
認証手順:
- 認証コードを受け取る電話番号を入力
- 受信方法を選択(SMS推奨)
- 6桁の認証コードを入力
- 認証完了後、管理画面へ自動移動
注意事項:
- 認証は5回失敗すると10分間ロックされます
- SMSが届かない場合は音声通話を選択
- 電話番号は後から変更可能です
3-4. メッセージ送受信テストの実施
テスト手順:
1. 友だち追加
スマートフォンで読み取り、友だち追加
Lステップ管理画面>アカウント設定>アカウント情報
友だち追加URLからQRコードを表示

2. 送受信テスト
- スマートフォンからLINE公式アカウントにメッセージ送信
- Lステップ管理画面で受信確認
- Lステップからテストメッセージを送信
- スマートフォンで受信確認
3. テスト送信対象の設定

- 管理画面>友だちリスト>対象アカウントを選択
- 名前横の設定ボタンをクリック
- 右側の**「追加」**でテスト送信対象に登録
トラブルシューティング:
メッセージが届かない場合:
- 応答設定の再確認(特にWebhookがオン)
- Channel情報の入力ミスがないか確認
- LINEログイン設定の見直し
認証エラーが発生する場合:
- チャネルが「公開済み」になっているか確認
- プロバイダーの設定を見直し
- 時間を置いてから再試行
まとめ:Lステップで始める本格的なLINEマーケティング
設定完了!次に取り組むべき3つのアクション
Lステップの初期設定お疲れさまでした。これで本格的なLINEマーケティングを始める準備が整いました。
今すぐ取り組むべき3つのアクション:
1. コンテンツ戦略の策定(優先度:★★★)
- 友だちの属性分析を行う
- 配信コンテンツのテーマを決定する
- 月間配信スケジュールを作成する
2. 自動化シナリオの構築(優先度:★★★)
- 新規友だち向けステップ配信の設計
- よくある質問への自動応答設定
- セグメント別配信ルールの制定
3. 効果測定体制の整備(優先度:★★☆)
- KPIダッシュボードの作成
- 定期的な分析スケジュールの設定
- 改善施策の仮説リスト作成
Lステップ運用で成果を出すための心構え
継続は力なり LINEマーケティングは中長期的な取り組みです。短期間で劇的な効果を期待するのではなく、友だちとの信頼関係を築きながら徐々に成果を上げていくことが重要です。
データドリブンな改善 感覚に頼らず、データに基づいた判断を心がけてください。Lステップの豊富な分析機能を活用して、常にPDCAサイクルを回し続けることが成功の秘訣です。
友だちファースト 最も大切なのは友だちにとって価値のあるコンテンツを提供することです。売り込みばかりではなく、役立つ情報や楽しいコンテンツも織り交ぜながら、長期的な関係性を築いていきましょう。