目次
はじめに
あなたのLINE公式アカウントのIDは、覚えやすい文字列になっていますか?
LINE公式アカウントのIDは、検索時や名刺・SNSで紹介するときなど、ビジネス上の信頼や認知に大きく関わる重要な要素です。実際、ユーザーがあなたのアカウントを見つける最も直接的な手段の一つがこのIDなのです。
しかし、「開設時に自動で割り振られたまま」「IDは変更できないと思っている」という方も少なくありません。中には、ランダムな英数字のIDをそのまま使い続けて、せっかくの集客機会を逃している企業や店舗も多く見られます。
実際には、LINE公式アカウントのIDは「プレミアムID」という有料オプションを使うことで、自分の好きな文字列に変更することが可能です。月額わずか100円という低コストで、ブランド認知度を大きく向上させることができます。
本記事では、
- IDの種類と違い
- プレミアムIDの設定方法
- 注意点とよくある失敗例
- そしてビジネスで活かすための運用ポイント
をわかりやすく解説します。
第1章:LINE公式アカウントのIDとは?

まずは、LINE公式アカウントにおける「ID」の仕組みを理解しておきましょう。
IDの役割と重要性
LINE公式アカウントのIDは、LINEアプリ内でアカウントを検索するときに使われる識別番号です。
たとえば、ユーザーが「@salon_tokyo」などのIDを入力して検索すると、あなたのアカウントが表示され、友だち追加ができます。これは電話番号やメールアドレスと同じように、あなたのビジネスを特定するための「デジタル上の連絡先」といえます。
また、IDはLINE外でも幅広く活用されます。
- 名刺やチラシに記載して顧客に案内する
- SNSやWebサイトのプロフィールにリンクを貼る
- GoogleマップやYouTube概要欄からLINE導線を設置する
- メールマガジンの署名欄に記載する
- 店頭POPやレジ横ポスターで友だち追加を促す
このように、IDは”LINE上の住所”のようなもの。検索やアクセスの起点になる大切な要素です。
特に実店舗を運営している場合、お客様が帰宅後に「あのお店のLINEに登録しよう」と思ったときに、覚えやすいIDであれば検索してもらいやすくなります。逆に、ランダムな英数字だと「どうやって探せばいいかわからない」と諦められてしまう可能性が高まります。
IDがビジネスに与える影響
実は、IDの設定一つでビジネスの成果が大きく変わることがあります。
例えば、美容院A店は「@x7qka8r」というベーシックIDのまま運用していました。一方、競合のB店は「@salon_shibuya」というプレミアムIDを設定していました。
結果として、B店は以下のような効果を実感しました:
- LINE検索からの友だち追加が月平均30%増加
- 名刺を渡した後の追加率が約2倍に向上
- 「公式アカウントっぽい」という安心感から、初回予約率も上昇
このように、たった月100円の投資が、長期的な顧客獲得につながっているのです。
2種類のID:ベーシックIDとプレミアムID

LINE公式アカウントのIDには、次の2種類があります。
ベーシックIDは無料で自動発行されますが、ランダムな英数字のため覚えにくく、検索されづらいという弱点があります。また、ユーザーから見ると「本当に公式のアカウント?」と疑われやすく、信頼性の面でも不利です。一方、プレミアムIDは有料ですが、企業名や店舗名などを自由に設定でき、検索されやすく信頼感も高まります。年間契約なら月額換算100円という低コストで、ブランド価値を大きく向上させることができます。
どんな業種にプレムアムIDが向いているか
プレミアムIDは、以下のような業種で特に効果を発揮します:
- 飲食店・カフェ: @cafe_omotesando、@ramen_shinjuku など地域名との組み合わせ
- 美容・サロン: @salon_mirai、@nail_tokyo など業種が分かりやすいID
- 小売店・EC: @shop_organic、@store_fashion などブランドイメージに合致
- 士業・コンサル: @tax_advisor_tokyo、@legal_support など専門性を表現
- 医療・クリニック: @clinic_dental、@hospital_internal など安心感重視
- 教育・スクール: @school_english、@dance_studio など教室名を明示
逆に、個人の趣味アカウントや一時的な用途であれば、無料のベーシックIDでも十分な場合があります。ビジネス用途かどうか、長期的に運用するかどうかで判断しましょう。
第2章:LINE公式アカウントのIDを好きなIDに変更する方法

続いて、好きなIDに変更する方法をご紹介します。LINE公式のIDを好きなIDにするには、プレミアムIDを購入してIDを変更することになりますので、ここでは、その方法を最新の管理画面(2025年版)に基づいて解説します。
事前準備:必要なものを確認
プレミアムIDを購入する前に、以下を準備しておきましょう:
- 管理者権限のあるアカウント(運用担当や閲覧権限では購入不可)
- 支払い方法(クレジットカードまたはLINE Pay)
- 希望するID候補を3〜5個(第一希望が使われている場合に備えて)
特に支払い方法については、法人カードを使う場合は事前に経理部門と調整しておくとスムーズです。
Web版での設定手順(推奨)
Web版は画面が見やすく、操作も確実なため、初めての方にはこちらをおすすめします。
- LINE Official Account Manager にログイン
- URLは https://manager.line.biz/
- LINE Businessアカウントでログインします
- アカウントリストから変更したいアカウントを選択
- 複数のアカウントを管理している場合は、間違えないように注意
- 右上の歯車アイコンをクリックし、「設定」→「アカウント情報」を開く
- 左側メニューからもアクセス可能です
- 「プレミアムIDを購入」を選択
- ページ中段あたりに表示されています
- 希望する文字列を入力(使用可能か自動チェックされます)
- 入力した瞬間にリアルタイムで可否が表示されます
- 「利用可能」と表示されたら、そのIDを取得できます
- 「利用できません」と表示されたら、別の候補を試しましょう
- 「購入」をクリックして支払い手続きを行う
- 月額プランか年額プランを選択します
- 年額プランの方が2ヶ月分お得です(年1,200円)
- 購入完了
- 数分で新しいIDが反映されます
- 確認メールが登録アドレスに届きます
購入後、数分で新しいIDが反映されます。管理画面を更新して、正しく変更されているか確認しましょう。
アプリ版での設定手順
スマートフォンから手軽に設定したい場合は、アプリ版も利用できます。
- LINE Official Accountアプリを開く
- App StoreまたはGoogle Playからダウンロード済みであることを確認
- 変更したいアカウントを選択
- アカウント一覧から該当するものをタップ
- アカウント名をタップ → 「ID」を選択
- 現在のIDが表示されている箇所をタップします
- 「購入画面に移動」→ 希望文字列を入力
- Web版と同様に、リアルタイムで利用可否がチェックされます
- 利用可能なら「プレミアムIDを購入」をタップ
- 利用規約に同意し、支払いを完了
- 指紋認証やFace IDでスムーズに決済できます
ただし、iOSアプリでは、一部の操作が制限される場合があります。特にApp Store経由の支払いになると手数料が上乗せされることもあるため、確実に変更したい場合はWeb版での設定を推奨します。
プレミアムIDの反映と確認方法
設定が完了すると、管理画面のアカウント情報欄に新しいIDが表示されます。
確認すべきポイント:
- アカウント情報ページで新しいIDが表示されているか
- LINE検索で新しいIDを入力して、自分のアカウントが表示されるか
- 友だち追加用のQRコードが正常に機能しているか
名刺やチラシ、WebサイトのLINEリンクなどに使う場合は、このIDを最新のものに更新しておきましょう。特に印刷物は修正が効かないため、発注前に必ず最終チェックを行ってください。
第3章:ID変更時の注意点と失敗しやすいポイント

プレミアムIDは便利ですが、利用前に知っておきたい注意点もあります。
ここを理解せずに進めると、「変更できない」「再購入が必要」などのトラブルになることもあるので注意しましょう。
契約期間中はIDの再変更ができない
プレミアムIDは契約期間中(1か月または1年)の変更ができません。
つまり、一度「@salon_tokyo」と設定したら、その契約期間が終わるまでは別のIDに変更できないのです。変更したい場合は、一度削除して新しく購入し直す必要があります。
ただし、削除しても残り期間の料金は返金されません。たとえば年間契約を結んで3ヶ月目で変更したくなった場合、残り9ヶ月分の900円は戻ってこないということです。
失敗例: ある飲食店では、最初に「@cafe_shibuya」と設定しましたが、数週間後に店名を変更することになり、IDも変えたくなりました。しかし年間契約だったため、残り11ヶ月分の料金を無駄にすることに。結局、期間満了まで旧IDのまま運用することになりました。
対策:
- ID候補は慎重に検討し、社内で合意を得てから購入する
- 今後の事業計画(店名変更、ブランドリニューアルなど)を考慮する
- 不安なら、まずは月額契約から始めて様子を見る
管理者権限がないと申請できない
LINE公式アカウントには「管理者権限」「運用担当」「閲覧のみ」などの権限設定があります。
プレミアムIDの購入や削除といった重要な変更は、管理者権限を持つアカウントでしかできません。運用担当者に任せきりにしていて、いざ変更しようとしたら権限がなかった、というケースは意外と多いのです。
さらに注意したいのは、管理者が1人もいない状態になると、プレミアムIDの申請ができなくなることです。たとえば、管理者だった社員が退職してアカウントを削除したまま、後任に権限を引き継いでいなかった場合などです。
失敗例: あるECショップでは、元担当者Aさんだけが管理者権限を持っていました。Aさんが退職した際、LINEアカウントの引き継ぎを忘れてしまい、新担当者Bさんは「運用担当」権限のみ。プレミアムIDを購入しようとしても操作ができず、元担当者に連絡を取る羽目に。
対策として、複数人に管理者権限を付与しておくことをおすすめします。
設定画面の「権限管理」から最大100人まで追加が可能です。通常は、以下のような体制が理想的です:
- 代表者または経営層:1〜2名
- マーケティング担当:1〜2名
- 実務担当者:1〜2名
こうすることで、誰かが不在でも対応できる体制が整います。
使用できる文字列の制限
プレミアムIDに使える文字には明確なルールがあります。これを知らずに希望のIDを考えていると、「使えない文字が含まれていました」とエラーになることがあります。
使用可能な文字:
- 半角英字(a〜z)※小文字のみ
- 半角数字(0〜9)
- 記号(. _ -)の3種類のみ
使用できない文字:
- 大文字(A〜Z)※自動的に小文字に変換されます
- 日本語(ひらがな、カタカナ、漢字)
- 全角英数字
- その他の記号(!、#、&、*など)
- スペース(空白)
文字数制限:
- 最小4文字〜最大18文字(@マークを除く)
その他の制限:
- 他のアカウントと重複するIDは取得不可
- 公序良俗に反する文字列は使用不可
- LINEの商標やサービス名と紛らわしいものは使用不可
良いID例:
- @salon_tokyo(地域名を含む)
- @cafe.shibuya(ピリオドで区切る)
- @shop_2025(数字と組み合わせる)
- @yoga-studio(ハイフンでつなぐ)
避けるべきID例:
- @123abc(数字から始まると覚えにくい)
- @a_b_c_d_e(記号が多すぎて入力しづらい)
- @abcdefghijklmno(長すぎて覚えられない)
ブランド名・地域名・業種を組み合わせると、検索されやすく覚えやすいIDになります。
例:@osaka_cafe、@markeline_support、@flower_tokyo など。
無意味なランダムIDは信頼を下げる
たとえば「@x7qka8r」のようなIDでは、初めて見るユーザーが「本物のアカウントなのか」「怪しいアカウントでは?」と疑問を持つ可能性があります。
実際、フィッシング詐欺や偽アカウントは、ランダムな英数字のIDを使っていることが多いため、ユーザーは警戒心を持ちやすいのです。
一方で、ブランド名や店舗名を含んだIDは、安心感と信頼性を与えます。
「@uniqlo」「@starbucks_jp」のように、大手企業が必ずブランド名をIDに入れているのは、ユーザーに「公式アカウントである」と一目で分かってもらうためです。
特に企業や店舗の場合、ブランドイメージと統一したID設定が信頼構築の第一歩です。初めてアカウントを見たユーザーが、「ああ、これが公式なんだな」と安心して友だち追加できる環境を整えましょう。
その他の注意点
請求のタイミング:
- 月額プランは毎月同じ日に自動更新
- 年額プランは購入日から1年後に自動更新
- 自動更新を停止したい場合は、期限の7日前までに解約手続きが必要
複数アカウントを運用している場合:
- 各アカウントごとに個別のプレミアムID契約が必要
- 一括管理や割引制度は現状ありません
IDを削除した場合:
再度同じIDを取得したい場合は、サポートに問い合わせが必要
第4章:プレミアムIDを導入するビジネス上の3つのメリット

プレミアムIDは有料オプションですが、単なる見た目の変更ではありません。
ビジネスにおける集客・信頼構築・ブランド認知において、実際に効果をもたらします。ここでは、具体的な3つのメリットを詳しく解説します。
1. 検索されやすくなる
プレミアムIDはユーザーが入力しやすいため、LINE内検索での発見率が向上します。
たとえば「@salon_tokyo」と設定しておけば、「サロン」「東京」といったキーワードで検索してもらいやすくなります。ユーザーがアカウントを探す負担を減らすことで、友だち追加率が上がります。
実例: ある整体院では、ベーシックID「@f8j2k9x」から、プレミアムID「@seitai_meguro」に変更しました。その結果:
- LINE検索からの友だち追加が月15人→45人に増加(3倍)
- 「目黒 整体」などの地域検索でヒットしやすくなった
- 名刺交換後の追加率が約2倍に向上
また、IDが分かりやすいと、お客様が友人に「あのお店、LINEで@seitai_meguで検索してみて」と口コミしやすくなります。これは、ベーシックIDでは得られない大きなメリットです。
検索されやすいID設計のコツ:
- 業種や地域名を含める
- 覚えやすい単語を使う
- 略語よりも正式名称を優先(@yokohamaよりも@yokohama_stationの方が明確)
2. 信頼感が高まる
IDがランダムな英数字だと「非公式アカウント?」「なりすまし?」と疑われることがあります。
しかし、プレミアムIDでブランド名を明示しておけば、正規のアカウントとして安心感を与えられます。結果として、友だち追加率やメッセージ開封率の向上につながります。
心理的な効果: 人は知らないものに対して警戒心を持ちます。特にLINEは個人的なコミュニケーションツールとして使われているため、「怪しいアカウント」と思われると即ブロックされてしまいます。
プレミアムIDは、その第一印象で「ちゃんとしたお店だ」「公式アカウントだ」と認識してもらうための重要な要素です。
信頼性向上の実例: あるオンラインショップでは、IDを変更後、以下のような変化がありました:
- 初回メッセージの開封率が62%→78%に向上
- ブロック率が15%→8%に減少
- 「公式アカウントですか?」という問い合わせが激減
こうした小さな改善の積み重ねが、最終的な売上や顧客満足度に直結します。
3. ブランド統一で覚えられやすい
SNSやWebサイト、メールアドレスなど、すべて同じ名称を使うことでブランドの一貫性を保てます。
たとえば:
- Instagram: @markeline
- X(旧Twitter): @markeline
- LINE: @markeline
- メール: info@markeline.com
このように統一することで、ユーザーは「あ、これ全部同じ会社だ」とすぐに理解できます。
「@markeline」「@salon_mirai」など、覚えやすいIDは自然とリピートや口コミにもつながります。お客様が「友達にもおすすめしたい」と思ったとき、覚えやすいIDならその場で教えられます。
ブランド統一の副次効果:
- SNSからLINEへの導線がスムーズ
- 名刺やチラシに記載したときに統一感がある
- 社内でも「どのアカウント?」という混乱が減る
- ドメイン名やSNSアカウントとの相乗効果でSEO向上も期待できる
統一感のある展開例: カフェチェーン「Cafe Beans」の場合:
- 公式サイト: www.cafebeans.com
- Instagram: @cafebeans
- LINE: @cafebeans
- X: @cafebeans_jp
- YouTube: CafeBeansOfficial
これだけ統一されていれば、どのチャネルからでもユーザーは迷わず公式アカウントにたどり着けます。
まとめ|成果につながるLINE運用へ

LINE公式アカウントのID変更は、無料ではできませんが、プレミアムIDを導入すれば自分の好きな文字列に変更できます。
そしてこの小さな変更が、ユーザーの信頼を得て、ビジネス成果を伸ばす第一歩となります。月額わずか100円という投資で、ブランド価値を大きく高められるのは、コストパフォーマンスの面でも非常に優れています。
改めて、プレミアムIDのメリットをおさらいすると:
- 検索されやすくなる → 友だち追加率の向上
- 信頼感が高まる → メッセージ開封率・ブロック率の改善
- ブランド統一で覚えられやすい → リピート・口コミの促進
これらの効果は、導入直後から徐々に現れ、長期的には大きな差となって表れます。
IDを整えることよりももっと早く、マーケティング効果を実感できる方法とは?
それは、Lステップです。
Lステップを使えば、
- 友だち追加後の自動メッセージ配信:初回挨拶から商品紹介まで自動化
- タグ付けによる顧客管理:興味関心に応じたセグメント配信が可能
- シナリオ配信やリッチメニュー設計:ユーザー行動に合わせた最適なメッセージ
- 予約システムや決済機能の統合:LINE内で購買まで完結
- 分析機能で効果測定:開封率やクリック率を可視化し、改善に活かせる
など、LINE公式アカウントを「売上を生み出す仕組み」に変えることができます。
友だち追加後のアプローチを自動化し、リピートや購入につなげる仕組みを作ることが次のステップです。せっかく友だちになってくれたユーザーを、適切なコミュニケーションで顧客に育てていくことができるのです。
具体的な活用例:
- 美容院:予約リマインダーを自動送信し、無断キャンセルを80%削減
- ECショップ:カゴ落ちユーザーに自動フォローメッセージを送り、売上20%アップ
- 飲食店:誕生日月の顧客に自動クーポン配信し、来店率35%向上
LINEIDの変更を考えているのなら、LINE運用を次のレベルに進化させるためのLステップの導入も検討してみてください。
あなたのアカウントを”見つけてもらえる・信頼される・成果を出す”LINEへと成長させていきましょう。
LINEでお客様からのお問い合わせを加速する!顧客サポートの裏側